③ゴムロールの破裂や溶解に関して
ゴムロールは、圧力がかかると一時的に変形しますが、圧力が外れると元の形状に戻ります。この際、歪みが生じたエネルギーは熱として放出されます。しかし、もし圧力が強すぎたり回転速度が速すぎたりすると、放出されるべき熱が十分に外に逃げられず、ロールの内部に熱が溜まることになります。こうなるとゴムが高温になり、場合によっては内部から破裂する「熱破裂」が起こることがあります。
ゴムの種類によって影響が異なります。
合成ゴムの場合、熱が蓄積されると内部で破裂することがあります。
一方、ウレタン製のロールでは、熱が溜まりすぎるとウレタン自体が溶けてしまい、破裂と同時に溶けたウレタンが飛び出す場合があります。
さらに、ゴムの材料によってこの熱破壊が発生する条件も異なります。たとえば、合成ゴムとウレタンでは熱が蓄積される限界や、それに伴う破裂や溶解のリスクが異なるため、使用する材料に応じた適切な条件でロールを運用することが重要です。
特に、ウレタンロールでは溶けたウレタンが製造ラインの鉄板などに付着し、ラインを止めてしまったり、製品に不良が発生する原因となることがあります。これらの現象を防ぐためには、使用する材料ごとに異なる限界を理解し、適切な荷重や回転数でロールを使用することが重要です。ロールの運用条件に応じて、最適な対策が必要です。
もし、厳しい使用条件での運用をお考えの場合は、ぜひ当社にご相談ください。最適なソリューションをご提案させていただきます。 |